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こんにちは!Cinelingoです!
突然ですが、みなさんは読書はお好きですか?筆者は学生時代、読書が大のニガテだったのですが、ある作品に出会ってから読書の虜になりました!
今回は、読書嫌い→読書好きになった私の読書遍歴をご紹介します!
これから読書を始めてみたい!という方のご参考になれば幸いです。
読書嫌いな学生時代
筆者は高校生まで、自発的に本を読んだことがありませんでした。
本を手に取るのは学校の課題で読まなければならないときのみ。
なにを読めばいいのかわからず、とりあえず人気のありそうな本を手に取るも、最後まで読めたことは片手で数えるくらいしかありません・・・
集中力がなく、物語が途中からわからなくなり読むのをやめてしまっていました。
読書スタンプが欲しいが故に図書室で本を借りるも、全く読まずに返却する始末・・・
校庭で砂まみれになりながら遊んでいるタイプでした!
「夜は短し歩けよ乙女」との出会い
そんな読書とは無縁の幼少期を過ごした筆者ですが、高校生の時に森見登美彦先生の「夜は短し歩けよ乙女」に出会います。
この作品が私の読書感を大きく変化させてくれました。
「なんとポップでよみやすい、コロコロとした文章なのだ、、!!」
青春に揺れうごく私は、森見先生の「独特の文章リズム」と「世界観」に大大・大感銘を受けたのです!
教科書以外の本を読み切ったことのなかった私が、「夜は短し歩けよ乙女」は一瞬で読破してしまいました。
これは衝撃、読了後のワクワク感と達成感は今でも忘れません!ここから私の本の虫生活が幕を開けたのでした。
読書嫌いでもよみやすい森見ワールド
なぜ文字嫌いの私が読破できたのか。それは森見先生の文章に答えがあると思います。
森見先生の作品をひらくと、一瞬で「面白い文章だな」と引き込まれます。
文字嫌いの人間でもスラスラと読める文字の使い方、言い回し。
森見先生はファンタジー作品を多く執筆されていますが、描写からキャラクターたちの表情や住んでいる町の風景がはっきりと想像できます。
自分の中に別世界ができて、それを覗き込んでいるような、、、
また、珍しいと思うのですが森見作品は2〜3ページの比較的短いスパンで節分けがされています。
このおかげで短い時間でも本を読もう!という気になり、「読書=長時間読まなければいけない」という先入観がなくなりました。
現実世界のようで、非現実的な物語に吸い込まれる
森見先生の作品はほとんどが「京都・奈良」を舞台に描かれています。
鴨川や四条河原町、糺の森に下鴨神社・・・
さらには変人ぞろいとウワサの京大まで舞台として度々登場します。
これは関東出身者だからかもしれないですが、京都の地名はどことなく異世界感がありファンタジーとピッタリだと思います。
現実の京都を舞台にしている時もあれば、架空の「京都っぽいどこかの街」が描かれることもあり、その独特の世界観に引き込まれる。
何作も森見作品を読んでいくと、頭の中に「森見ワールドの京都マップ」が構築され、現実の京都と比較しながら読んだりするととてもワクワクしますよ。
いつか京都で聖地巡りをしたいです!
森見作品が刺さるのはこんな人
せっかく買って時間をかけて読んだのに自分には合わなかった・・ということは避けたいですよね。そこで森見作品がハマる人の特徴をご紹介します!
雰囲気重視の人
- 「文章のリズム」や「世界観」を重視する人
- 「非日常にちょっとだけ踏み出したい」気分の人
→ユーモア×幻想×哲学っぽさにハマるはず!
大学生または学生時代を懐かしみたい社会人
- 大学生(特に文系)で「ちょっと変わった青春モノ」が読みたい人
- 社会人だけど「学生時代を思い出したい」人
→ 妙に誇張された「大学生っぽさ」に共感や懐かしさを感じるはず!
京都やレトロな雰囲気が好きな人
- 京都が好き/行ってみたいと思っている人
- 風情ある街並み、喫茶店、銭湯などの描写に惹かれる人
→ 作中に出てくる京都が、「観光地ではない“裏の京都”」っぽくて魅力的に映る!
上記3つのうちどれか一つでも当てはまるアナタはぜひご一読あれ。
私の好きな森見作品
さて、そんな魅力あふれる森見登美彦先生の作品ですが、その中でもこれから読書を始める人に向けたオススメをご紹介します。
読書デビューの1冊にピッタリな作品を3つピックアップしました!
夜は短し歩けよ乙女
まず最初の1冊にオススメしたいのはもちろんこの作品!現実世界を舞台にしながら、突如として不条理な出来事が起きる“森見ワールド全開”の一冊。
幻想とユーモアが同居した「妄想系」青春恋愛ファンタジーです。
舞台は京都。大学生の主人公「先輩」は、同じクラブの後輩「黒髪の乙女」に恋心を抱いているが、奥手な性格ゆえ、「なるべく彼女の目にとまるように偶然を装って接近する」=通称ナカメ作戦を決行中。
ところが「乙女」は天真爛漫で酒豪、夜の京都を次々に飲み歩いては、出会った人々の人生に次々と影響を与えていきます。
奇妙な事件が巻き起こり、なかなか思いも伝えられない。京都を舞台に、変人たちとの出会いと軽快な大学生活が繰り広げられます!
1. 京都の夜が“魔法の街”になる世界観
どこかで見たような京都の風景が、突如として幻想の舞台に変わる。路地裏、木屋町、古本市、演劇祭など、実在の場所が“夢とうつつの境界”に変わる感覚は、まさに森見マジック。
2. 黒髪の乙女と“先輩”のすれ違い恋愛
恋愛小説として読むと、「こんなに遠回りな片思いってある!?」と笑ってしまうほど不器用で微笑ましい。乙女の無自覚な無敵感と、先輩のジタバタが対照的で愛おしい。
3. 奇想天外なエピソードと軽妙な語り口
飲み屋で出会う変人たち、古本市の神様、学園祭事務局長の陰謀、演劇内演劇…。どこを切っても“森見節”炸裂!ナンセンスなようで心に沁みる瞬間も。
- ファンタジー初心者
- ゴリゴリの恋愛小説は苦手、むしろ不器用めな人
- 大学生!
自分がどんなジャンルが好きかわからない、、!と言う人の入門作品としてもオススメです!映画化もされているので、まずは映画を見てから小説を読んでもいいですね。
四畳半神話大系
こちらも映像化されていますが、森見先生の文体を味わうなら本の方がオススメです。
独特な文語的・古風な文体が、主人公のくだらなさや自己陶酔を際立たせます。
物語は「私」という主人公が、大学生活の選択肢(サークル・出会い・行動)を何度もやり直す「パラレルワールド形式」で展開されます。
各話ごとに異なるサークルに入った「私」が、異なる人生を送るものの、どれもどこかうまくいかない。
この「何度もやり直せるが、どこか満たされない」という構造が、読者に「もしあのとき違う選択をしていたら…」という普遍的なテーマを突きつけます。
「頭の中で延々と独白するだけで、一歩も動かない主人公」は一見だらしないと思ってしまうのですが、実は自分にも当てはまっている部分があったり。
「人生は四畳半ではない。扉を開けて、飛び出せばいいのだ」
なんだか同じことの繰り返しで人生つまらない・・と思っている方の背中を押してくれる作品です!
四畳半タイムマシンブルース
『四畳半神話大系』の続編的な作品ですが少し特殊な成り立ちをしており「スピンオフ×コラボ×続編」と言う肩書き。
上田誠さんという方の舞台「サマータイムマシン・ブルース」が原案で、そこに森見先生の四畳半世界がドッキングした作品です。
登場人物は「四畳半神話大系」のまま、お馴染みのキャラクターが登場します。
舞台は「8月某日のたった1日」前作は1年を描ループしていたのに対し、本作は1日をなん度も繰り返すというカオスな展開!
ことの発端は「エアコンのリモコンが壊れた」こと。暑い夏にエアコンなしでは過ごせない!昨日に戻ってやり直そう!としますが・・・
お決まり通りハチャメチャな展開となってしまいます。
「人生はやり直せるのか?」が前作からの共通のテーマ。四畳半神話大系が気に入った方はぜひこちらも合わせて読んでみてください!
夜行
青春ファンタジーもいいけれど、暑い夏にちょっぴり不気味さを覚える作品を探しているならコレ。怖くないのに怖い、幻想文学(ファンタジー × 文学 × 怪異)です。
人の心に潜む“喪失感”や“空白”をめぐる物語。読み終わった後に「あれ、ちょっと怖いな」と言う余韻が残る作品です。
10年前に失踪した友人・長谷川さんの謎を軸に、再会した4人それぞれが語る「過去の旅の不思議な体験」が、連作短編形式で描かれていきます。
舞台となるのは金沢、天橋立、奥飛騨、尾道、津軽といったどこか現実離れした風景を持つ土地。
どの話にも共通するのは「現実と非現実の境界があいまいになる瞬間」が訪れること。
この作品の怖さは、幽霊や怪奇現象のような直接的なものではなく、
- 見知ったはずの人が、どこか“違う存在”になっていく感じ
- 誰かがこの世界から“ふっと消える”ような感覚
- 同じ時間を共有しているはずなのに、どこかすれ違っている違和感
といった、「日常の皮がゆっくり剥がれていくような怖さ」です。
- 静かに心がざわつくような物語が好きな人
- 夏の夜にじっと本を読みたい人
特に夏の夜に読んでいただきたい一作です。夏の夜に感じる不思議な感覚と作品が融合し、唯一の読書体験ができますよ。
まとめ:読書嫌いも惹きつける魅力の森見ワールド!
いかがでしたか?読書をあまりしたことがない人にこそオススメしたい、森見登美彦作品の特徴とオススメ4作品をご紹介しました。
文字嫌いの人でもその独特の文体に惹き込まれること間違いなし!ぜひ一度手に取って読んでみて欲しい作品ばかりです。
特に学生さんは、森見作品の世界観に現在の自分を重ねることができるのでハマる人にはハマるはず!
お気に入りの作品を見つけて違う世界をのぞいてみてくださいね。
ではまた!